道具の"理(ことわり)"を知りながら、実際に手を動かして学べるこの教室。
スタッフがその様子をレポートとしてお届けします。
4月11日(土)に行われた第6回のテーマは「お弁当とたまご焼き器」。
銅の玉子焼器を使ってたまご焼きをつくり、具材をつめてお弁当にしました。
今回のメイン道具は「真鍮取手玉子焼器 関西型10.5cm」。
熱伝導率がよく、ふっくらと焼き上げられる銅の玉子焼き器です。
コンパクトなサイズなので、玉子焼き以外のおかずを焼くのにもぴったり。お弁当づくりに便利な道具です。
樋口さんによる実演
「玉子焼きづくりは、自転車にちょっと似ています。最初は難しいけど、慣れると意識しなくてもできるようになる料理です」
今回つくるのは出汁巻き玉子。片栗粉を入れると出汁の水分が外に出づらく、巻きやすくなるのだそう。
卵を混ぜるときは、ボウルの中で箸を左右に切るようにして、泡立てないようにしながら白身と黄身をしっかり混ぜていきます。
うまく混ざっていないと崩れやすくなる一方で、混ぜすぎると白身のふっくら感がなくなってしまうのだとか。
目安は「白身の塊が見えなくなり、箸で卵液が持てるぐらいの硬さ」。絶妙な加減がポイントです。
熱した玉子焼き器に卵を入れる際は、菜箸で卵液を玉子焼き器につけて温度を確かめます。「ジュッ」となったら適温です。
温度が低いと、卵がくっついてしまったり、膨らまなくなってしまいます。
卵液を流し込んだら、穴が空いた部分を箸でつつきながら火を入れていきます。
火加減は中火くらいが目安。火加減の調整は、コンロのつまみではなく、火にかけたり外したりして調整するのがおすすめとのこと。
卵液が固まったら、火から外して巻いていきます。
巻く時は、玉子焼き器を下から上に返すようにして卵を畳んでいきます。箸は添えるだけで、パタッと手前に倒すようなイメージでやるとうまくいくのだそう。箸で返すと崩れやすいので、慣れていない場合はターナーでも。
巻いた玉子を奥に寄せたら、空いた部分に卵液を流し込んで巻いていく作業を繰り返します。
「途中で失敗しても、最後の一巻きがきれいなら問題なし!」と樋口さん。
巻き終えたら玉子焼き器の角を使って形を整えて、木蓋にひっくり返して完成です。
お弁当の詰め方のコツ
〈お弁当の基本〉
・冷めてから詰める
・ごはん2:主菜1:副菜1の割合
最初にごはんを詰めてから、玉子焼きなどの形が決まっているおかずを入れていく。
細々したおかずは手前に持ってくる。
・隙間をつくらない
樋口さんが詰めたお弁当
「お弁当づくりはバランスが大切」と樋口さん。
「日本料理は醤油の濃淡で味を表現する水墨画。お弁当の中でも、醤油の濃さによって味の変化をつけるのがポイントです」。
味だけでなく、タンパク質と野菜、水分量のバランスも大切な要素。
お弁当は水気のあるものを入れられないため、ナスなどジューシーさを感じられる食材を入れるとバランスがとれるのだそう。
樋口さん曰く「なるべく手数を少なくするのがお弁当攻略の鍵」。
日持ちする作り置きや、前日の夕飯の残りなど、詰めるだけのおかずをたくさん持っておくことで、毎朝の手間を減らしていくことが長続きの秘訣なのだそう。
お弁当箱としても、保存容器としても使える琺瑯
今回お弁当箱として使用したのが「野田琺瑯レクタングル浅型S」。
こちらの琺瑯は、保存容器としてだけでなく、お弁当箱やバットとしても使うことができる優れもの。
ひとつ持っておくと幅広く活躍してくれるのでおすすめです。
参加者のみなさんも実践
各テーブルに分かれて、一人ずつ卵焼きを焼いていきます。
樋口さんも各テーブルを回りながらみなさんにアドバイス。
焼き終わった人が先生になってみんなで教え合ったり、うまく焼けて拍手が上がったりなど、参加者のみなさんが一体となって玉子焼きづくりを楽しまれている様子が伝わってきました。
ふわふわに焼けた玉子焼きに大盛り上がり
玉子焼きが焼けたらお弁当を詰めて、いざ実食。
彩り豊かなおかずを隙間なく詰めていきます
春が詰まったお弁当箱
銅の玉子焼器はハードルが高いと感じられやすい道具。
気になっているけど使いこなせるか不安だったという方も、実際にコツを教わりながら体験することで、銅の玉子焼器を身近な存在に感じていただけたのではないかと思います。
「良理教室に参加すると、道具を使うのが楽しくなるんだよね」と、参加者の方からの嬉しいお言葉も。
良理教室での時間が、道具の魅力を感じていただけるきっかけになっていたら嬉しいです。
次回のテーマは「鉄フライパンと生姜焼き」。
シンプルだからこそ、焼き方によって仕上がりが大きく変わる生姜焼き。
日々の料理に生かせるポイントが盛り沢山な回になりそうです。






